プレスリリース                          

 
   

2002年3月18日

 
「やっちょんまかせ」の歴史  

 やっちょんまかせは伊勢詣でや熊野詣でに非常に関係するところから伝わったとも言われ、木の国を中心として多くの地方や地域でそれぞれの個性を持ちながら存在し、愛されてきた踊りです。

 

 自由で闊達な精神のもと地域・地方ごとのやっちょんまかせが盛んに踊られていたと伝えられています。しかし、もともと地味で派手さのない踊りであったこともあって、時代の流れの中で大衆化された河内音頭や炭鉱節等におされ、音頭とりや踊り手の後継者も減少しました。そうして、だんだんと人々の記憶から遠ざかってしまいました。

 

 そんな中、約30年前、かつらぎ町の大倉氏が調査研究し、各地域のやっちょんまかせの歌詞を参考に、“やっちょんまかせ大倉節”と名うったものを作りました。これが現在、“やっちょんまかせ”として、唯一かたちとして残っているものです。

 

 

「紀の国やっちょん」活動哲学

 
 今から7年前(平成6年)、伊都橋本青少年団体連絡協議会が主体となって始め、ふるさとの芸能である「やっちょんまかせ」をもう一度見直すことにより、自由で闊達なやっちょんまかせの普及振興を通して“地域を愛するひとづくり、こころづくり、ふるさとづくり”になるよう活動しています。
 
 
2002年度活動の重点項目  
 紀の国やっちょんを通じて青少年にふるさとであるこの地域の良さを伝え、人としてのあり方や厳しい青少年問題や抱える時代の中で、ふるさとを想い人を愛することができるこころを育む活動として積極的に展開します 。

(1)本年はオフィシャル曲をHP等を通して広く募集しています。

(2)紀の国やっちょんの踊り子やスタッフ・一般市民から有志を募りオフィシャルチームを結成し、学校等に積極的にアプローチし活動を展開していきたいと考えています。

(3)学校週5日制が導入される時代の地域活動の一つとなれるよう積極的に活動を展開していきます。

 

 
寄せられる声  
 スタッフ談:

  紀の国やっちょんを見た聴覚障害者団体の方から教えてほしいとのお声掛けをいただきました。二つ返事で引き受けたもののなかなかコミュニケーションがとれず、投げ出したいことも多々ありました。

しかし、ようやく踊れたあの顔を見たとき「やっちょんやっててよかった」と心の底から思うことができました。本当の喜びは案外近くにあるものですね。

 ある保護者の声:

「紀の国やっちょんをきっかけに自分のことだけでなく回りのことを考えるようになった。」

 

 
この活動の未来像(VIsion)  
地域活動に参加すればおのずとこの地域のことに目をやるようになり、自分達のふるさと思う気持ちが自分達の力でふるさとを興す、言いかえれば地域のリーダーづくり、そんな祭りを目指しています。

近い将来、遠くに住んでいても9月の一週目になればふるさとが恋しくなる、それが目標です。